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 瑕疵担保責任とは

1.瑕疵担保責任とは

(1)民法規定

(売主の瑕疵担保責任)
第五百七十条
 売買ノ目的物ニ隠レタル瑕疵アリタルトキハ第五百六十六条ノ規定ヲ準用ス但強制競売ノ場合ハ此限ニ在ラス

566条は、

(用益的権利による制限がある場合の売主の担保責任)
 第五百六十六条
 売買ノ目的物カ地上権、永小作権、地役権、留置権又ハ質権ノ目的タル場合ニ於テ買主カ之ヲ知ラサリシトキハ之カ為ニ契約ヲ為シタル目的ヲ達スルコト能ハサル場合ニ限リ買主ハ契約ノ解除ヲ為スコトヲ得其他ノ場合ニ於テハ損害賠償ノ請求ノミヲ為スコトヲ得

2 前項ノ規定ハ売買ノ目的タル不動産ノ為メニ存セリト称セシ地役権カ存セサリシトキ及ヒ其不動産ニ付キ登記シタル賃貸借アリタル場合ニ之ヲ準用ス

3 前二項ノ場合ニ於テ契約ノ解除又ハ損害賠償ノ請求ハ買主カ事実ヲ知リタル時ヨリ一年以内ニ之ヲ為スコトヲ要ス

 つまり、買主が物件の欠陥を知らずに購入した場合、購入の目的が達せられない場合は、契約の解除ができる。そして、それは欠陥の事実を知った日から1年以内に要求すればよい、というものです。(損害賠償も可能です。)

2.不動産例外規定

(瑕疵担保責任についての特約の制限)
第四十条
 宅地建物取引業者は、自ら売主となる宅地又建物の売買契約において、その目的物の瑕疵を担保すべき責任に関し、民法第五百七十条において準用する同法第五百六十六条第三項に規定する期間についてその目的物の引渡しの日から二年以上となる特約をする場合を除き、同条に規定するものより買主に不利となる特約をしてはならない。
 2 前項の規定に違反する特約は、無効とする。

 以上を考えますと、業者自身が売主の場合、瑕疵担保責任は、引渡しから2年だけ認められる、ということです。

*ここで気をつけておきたいのは、瑕疵担保責任は法律上は「任意規定」とされていて、強制力がないとされていることです。つまり、瑕疵担保特約として、免除とか2ヶ月とかいう契約も有効だということです。
 しかし、民法の基本は上述のとおりですから、契約書に不利な規定があった場合には、民法に基づいた条項にしてほしい、と主張することが大切です。

3.目的が達せられない瑕疵とは

 判例では、マンション内で自殺があった場合は瑕疵と認められています。
新築マンションが竣工したとき、外壁の色がパンフレットと違っていた(ピンクだったという例があります)場合、都の不動産相談では、瑕疵担保とは言いにくい、という見解でした。

 また、中古物件で購入後雨漏りがあった、という件では、契約書に瑕疵担保期間が2ヶ月と明記されていたのもかかわらず、瑕疵担保責任が認められた、とい地裁判決があります。つまり、雨漏りは瑕疵である、ということです。

4.注意点

(1)新築物件
 新法で新築物件は10年間の瑕疵担保責任が保証されるようになりました。これで期間的な問題はないと考えられますが、その内容としては、構造上の問題に限られています。上記のように、ピンクの外壁は認められないとしたら、その効果も半減するような気がします。

(2)中古物件
 中古物件の場合は、売主は個人ですから、2の例外規定は当てはまらず、民法の規定によりものと考えられます。しかし、仲介業者が作成した契約書には「瑕疵担保期間は2ヶ月」とされていることが多いようです。

 都の不動産指導課に聞いたところ、「個人間の特約なので、違法ではないが、それを当人が理解しているのかどうかが問題になる。」という見解でした。
私は、この場合は民法規定による、とするべきだと思いますが、市場ではそのように扱われているようです。

 納得できなければ、民法によるように契約書を改めることは十分可能だと思います。